イエスの愛

イエス・キリストの愛についての日記

イエス・キリストの愛ー敵を愛する

 イエス・キリストの言葉に「敵を愛しなさい」という誰もが知っている言葉がある。

これは古代から今も延々と続くパレスチナの深刻な諸問題に対してイエス様が発せられた言葉かもしれない。

 日本でも歴史的に見られる。典型的なのは明治維新の前に結ばれた薩長同盟

 最近でも似たような動きがあるが、当時の徳川政府のやり方は世界共通の伝統的な治め方、つまり、分けて治めよ、という政治手法。まぁ、薩摩と長州がいがみ合っていると結果的に徳川政府は安定政権となるようなイメージもその一つにある。

 敵同士が仲間になれば大きな力となり大きなことができる。また、平和になる。

 さて、「敵を愛しなさい」という愛は第一番目に辛抱が必要、次に親切。相手を辱めてはいけない。怒らせてはいけない。謙虚に接しないといけないなど・・・相手の無礼に対しても柔和に耐え忍ぶ。すべてはうまく行くと希望を持ってやっていくときに必要な愛。不倫などとはと違う聖なる愛。どんな愛でもOKではない。

 このような愛についてのイエス様の言葉がマタイによる福音書5章の後半にある。

少し書いてみる。

「そう言われて、聞いたことがあるでしょう。同胞を愛し、敵を憎め、と。

(この「同胞」という言葉は友人とか仲間とかにも原語の由来から訳せる言葉ですが、隣人と訳されている場合もあります。大陸の場合、コミュニティを形成して住む場合が多いので隣人は同胞になることが多い。)

だけど私はあなた方に言う。敵を愛しなさい。あなた方をいじめたり苦しめる人のために祈りなさい。

(祈るとは神様に敵をどのように愛すべきかを聞くことです。自己流の愛は危険で、間違えやすい。友情は友人との間に成立するものです。この愛は友情のようなものではありません。敵との間に平和をつくる愛です。)

それは、天におられるあなた方の父、その子となるためです。父は父の太陽を悪い人にも上らせてくださいます。また、正しい人にも悪い人にも雨を恵まれます。

(天の父は、天地、万物の造り主ですから、太陽は父の太陽となります。敵を愛する愛は、公平、平等です。基本的人権の尊重です。)

愛してくれる人を愛して何の報いがありますか。税金取りでもそうしていませんか。

(当時の税金取り、つまり、徴税人、税吏は、ユダヤの同胞からたくさん税金を取るローマ帝国の手先と思われていました。実際、イエス様の時代、ユダヤの民は重税に苦しんでいました。そして、重税と宗教差別により起きた島原の乱ならぬユダヤ戦争をユダヤ人は起こして国を失います。そして、国を取り戻したのは2千年近くも後のことでした。今のイスラエルが復活したユダヤの国です。)

同胞にだけ挨拶(あいさつ)をする。何か素晴らしいことをしていますか。異邦人でもそうしていませんか。

だから、あなた方は完全でありなさい。あなた方の天の父が完全であられるように。」

 

 

ユダヤ古代誌〈6〉新約時代篇(18−20巻) (ちくま学芸文庫)

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